「諸概念の迷宮(Things got frantic)」用語集

本編で頻繁に使うロジックと関連用語のまとめ。

【用語集】「ヒッピー型思考」④その独特の「父性や家父長制といった概念」へのこだわりについて。

角川映画」の角川春樹、「(ダースベーダーとルークの関係が対応する)スターウォーズ」のジョージ・ルーカス監督、「(コナンと魔術師タルサドームの関係が対応する)コナン・ザ・グレート」の脚本家オリバー・ストーン、父親や家父長制といった概念に相当の屈託を抱えた人達でした。その背景に共通するヒッピー意識を感じたりします。

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ところが実際のヒッピーは、ただ父性や家父長制といった概念を敵視して倒したいと考えていた訳ではなく、それになり変わりたいだけだったのです。

  • 同じ時代的制約なら「革命時代19世紀フランスに現れた「小ロマン派」も背負っており、だからこそ彼らは宣戦布告した「国王と教会の権威の絶対性」が揺らいだ2月/3月革命(1848年~1849年)以降、その存在意義を失い(国王や王権に代わって大衆からの憎悪を一身に受ける立場となり)対消滅を余儀なくされたという訳である。

    そういえば魔術師タルサドームも劇中でコナンにはっきり告げている。「なるほどお前の正統性は私の君臨そのものが保証しているという訳だ。ならば問おう、私が去って以降は誰がお前の正統性を保証してくれるんだ?」。これはあだちとかノラガミ(2011年~)」におけるヤトお父様の関係でもある?(ノラガミ」ではさらに神々とお父様が同様の関係にある)

  • 日本の学生運動にもそうした側面ならあり、だから竹宮恵子は「彼らは家父長制を倒したいんじゃなくて代替わりを望んでいるだけなんだ。女性を救う気は毛頭ない」と看過して運動から離脱。彼女が少女漫画界に撒いた種から山岸涼子日出る処の皇子(1980年~1984)」吉田秋生吉祥天女(1983年)」の様な「家父長制も家母長制も、その本質はおぞましい権威主義に過ぎない」とする作品が現れたという次第。

  • そして実際「家父()長制」は20世紀中にすっかり衰退してしまい、ヒッピー文化は存続の危機に立たされるのである。

    ヒッピー文化が(小ロマン派壊滅後に権威へのカウンターとして急浮上した、正現代人の感覚では、そのグノーシス的反世界的思考法が何とも時代遅れな)マルクス主義に急速に傾斜していった背景には、そういう事情もあったのかもしれない?

そんな感じで以下続報…