2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧
残念ながら「領主が領土と領民を全人格的に代表する農本主義的権威体制」がより濃厚に根付いた地域においては、かかるサン=シモン主義的処方箋すら救済とは成り得ず、現在の政治的経済的国際協調秩序への合流に先立って、帝政ロシアや東欧諸王朝は共産主義…
ここでいうサン=シモン主義とは簡潔に要約すると、最終的には「馬上のサン=シモン」皇帝ナポレオン三世(在位1852年~1870年)の手によって「領主が領土と領民を全人格的に代表する農本主義的権威体制」の拘束力が弱い英米やスイスやオランダでは自然に導入…
欧州近代史のうち国王や教会の伝統的権威と、それへの無限闘争を誓った政治的ロマン主義が対消滅に終わってイデオロギー的空白を迎えるまでの時期を「近代前期」とするなら「1859年革命」以降、その空白を埋めるべく新たな主役となった政治的経済的イデオロ…
歴史展開を無限に永劫回帰を続ける平面的な「回転木馬のデッドヒート」としてしか認識し得ないか、ある種の立体的螺旋上昇運動、すなわち上掲の「絶対他者に対する黙殺・抵抗・混交・受容し切れなかった部分の切り捨てのサイクル」と受け止めるられるかこそ…
前近代まで適者生存(survival of the fittest)理論は氏族間闘争(Clan wars)と関連付けて論じられてきた感がある。 杉戸光史「怪談耳なし地獄」(1971年7月23日発行)
近代を前期と後期に分ける峻別点。国王や教会の伝統的権威と、それへの無限闘争を誓った政治的ロマン主義が対消滅に終わった後のイデオロギー的空白を埋めるべく新たな対立構図が構築されたのです。