「諸概念の迷宮(Things got frantic)」用語集

本編で頻繁に使うロジックと関連用語のまとめ。

【「諸概念の迷宮」用語集】「紀元前1200年のカタストロフ」以降のオリエント世界

研究が進めば進むほど「紀元前1200年のカタストロフ」とは何か分からなくなっていく悪循環。とにかくそれまでオリエント貿易を独占してきたウガリットカデシュの様な交易都市が灰塵に帰して再建されず、ミケーネ文明ヒッタイトが滅び、エジプト王朝が衰退期に入り、アッシリアバビロニアの様なメソポタミアの大国も数百年に渡って雌伏を余儀なくされた事実だけは動きません…

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【「諸概念の迷宮」用語集】「フェニキア商人の地中海商圏」全域で見られた「バール(Baa=男主人)/バーラト(Baalat=女主人)神話/儀礼」

当時オリエント世界で一般に見られた「バール(Baa=男主人)/バーラトBaalat=女主人神話/儀礼」の世界は大体こんな感じでした。

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【「諸概念の迷宮」用語集】共和制ローマから帝政ローマへ

フェニキアギリシャとの対決なしに地中海覇者としての帝政ローマなし」なのですが、その結果が古代ローマ人に幸福をもたらしたかというと、必ずしもそうではない様なのです。

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第一次ポエニ戦争(紀元前264年~紀元前241年)の結果

ローマは初めてイタリア半島外の領土であるシチリア島を手に入れ、これを属州として統治するようになった。

また第一次ポエニ戦争から第二次ポエニ戦争までの間にカルタゴ領であったサルデーニャ島コルシカ島も属州に組み入れた。こうした海外領土とくにシチリア)は安価な穀物をローマに流通させ、食料供給を向上させる一方、自作農の窮乏を招く一因となっていった。

イタリア半島の農地は荒廃し、大規模農家が農地を集約させて商用農作物を奴隷に栽培させるきっかけともなった。

現代まで続くブドウオリーブなどのイタリア名産の農作物はこの頃に方向付けられている。

第二次ポエニ戦争(紀元前219年~紀元前201年)の結果

イタリア半島に攻め込まれ、ローマ滅亡の危機にまで陥ったが、危機の中で元老院の指揮権を拡大させ、共和制末期の共和主義者達が理想視したような元老院主導体制が作られていった。

さらに、新たな属州としてヒスパニアを加え、ローマは西地中海の覇者として確固たる地位を得る事になった。

第三次ポエニ戦争(紀元前149年~紀元前146年)の結果

こうして強大になったローマの力を地中海世界に改めて示し、地中海を徐々に「我らが海」にしていった。

  • その一方でシチリアコルシカサルディーニャヒスパニアアフリカカルタゴ)をローマ属州化していく過程でローマ軍の主力であった中小の自作農は没落し、軍団の弱体化を招いてしまう。
  • その一方で裕福な平民層プレープス)は新たに獲得した利権を利用しさらに富を蓄え、従来の貴族パトリキ)に合流して新貴族ノビレス)と呼ばれる層を形成していく。

このような貧富の格差の拡大はローマに重大な社会不安の種として、以降の歴史に大きな影響を与えることになった。というより、かかる展開こそがローマが共和制に留まる事を不可能とし、帝政への移行を余儀なくさせたともいえる。

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【「諸概念の迷宮」用語集】フェニキア商人が始めたイベリア半島の古代史

極めて複雑な歴史を有するイベリア半島

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その出発点はやはり「フェニキア商人が構築した地中海文化圏」だったのです。

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【「諸概念の迷宮」用語集】「統治の正統性確保に悩んだ」イルハン朝

イルハン朝(ペルシア語 : ايلخانيان Īlkhāniyān、英語:Ilkhanate, 1256年/1258年 - 1335年/1353年) - Wikipedia

現在のイランを中心に、アムダリヤ川からイラクアナトリア東部までを支配したモンゴル帝国を構成する地方政権。首都はタブリーズ

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【「諸概念の迷宮」用語集】ユーラシア大陸全域に影響を与えた「フェニキア人の地中海商圏」について。

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世界史について語る以上、一時期地中海沿岸商圏の全てを手中に納め、その文化が黒海沿岸経由で中央アジアにまで及んだフェニキア商人について触れざるを得ません。

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