やはりこの時代の歴史解析、1PassではParseが通りませんでしたね。
振り返りが物足りなく終わってしまったのが「ゼブラ星人の起源」。
「おや、日本では並行して別展開があったのでは?」その部分は次のParseで拾う事にします。どうしてこれくらいの作業、保間の評論家がやっといてくれないのか…
今回の投稿の発端はこのTweet。
個人的メモ。長年の謎が解けました。Vorge辺りが広める「ゆるふわフェミニズム史観」があえて誤魔化してる「第三世代フェミニズム黎明期の暗黒面」。1990年代初頭、北米のワシントン州オリンピアに現れた「Riot Grrrl」運動の顛末について。https://t.co/9BUqgf64Bh
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
皮肉にも答えはWikipediaの「Riot Grrrl」項に。「この運動に携わったミュージシャンの多くが大手レコードレーベルを敬遠してインディーズレーベルと組み、頑なにアンダーグラウンド現象であり続け様とした。しかし雑誌や新聞での扱いが大きくなるにつれ…」https://t.co/eXzauLxIL8
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
「このままメインストリーム化が進めば運度が歪むと考える強硬派とそれほどハードコアではないグループとの間に不和が生じ始める。そこに1995年、颯爽と彗星の如く突如現れたのが子役出身で最初からメジャー化に抵抗がなかったカナダ人歌手アラニス・モリセットであった」。https://t.co/kkPzaCKhid
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
「元恋人を告発するアラニス・モリセットの「ユー・オウタ・ノウ」がヒットして大衆の注目を集めるとフェミニスト達は彼女に鞍替え。またライオット・ガール提唱の「ガールパワー」なるスローガンもイギリスのアイドルグループ、スパイス・ガールズに奪われてしまう」。https://t.co/KyXqAnRIg6
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
あ、このスパイス・ガールズ「Wannabe」MVの「One Shot アプローチ」東京ゲゲゲイ「Yes or No」の元ネタ? この様にミュージックシーンにおける継承は音楽性と別次元で展開する事もあるから厄介なのである。https://t.co/2T9wl9QCeF
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
その一方で当時を知る人間なら、この時代の「ガールズ・パワー」にもっとシャーマニスティックな側面があった事を覚えてる事でしょう。例えばSinéad O'Connor の「Fire On Babylon」。https://t.co/uzluIgRGyr
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
そしてbjörkの「army of me」…しかしながらこうしたアプローチもまた(アングラ展開に執着し過ぎた)Riot Grrrl運動同様、後世のメインストリームに爪痕を残す事はできなかったのでした。https://t.co/eIkNhgrwja
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
こうした運動は表見的には穏便化の一途を辿ります。アメリカ同時多発テロ事件(2001年9月11日)前夜における「何もない西海岸」の全然イケてない青春を描く映画「レディ・バード(2017年)」主題歌に選ばれたのが、同じアラニス・モリセットでも「Hand in my pocket」だった様に。https://t.co/rfzmkQ20Zc
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
しかし実際の第三世代フェミニズム運動は「私達を拘束してるのは私達自身の臆病」と気付いて、より内面化していっただけだったのです。そして「アリーテ姫(2001年)」「ちょびっツ(2002年)」「BLACK LAGOON (2006年)」といった…https://t.co/vrk8FzghTB
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
「片渕須直監督のフェミニズム作品群」を推す世代が現れ「Mad Max: Fury Road(2015年)」に熱狂するという次第。監督曰く「ちょびっツはちょっと手伝っただけ」だそうですが、どうやらコアファンは既に「カードキャプターさくら (1998年) 」からついてた模様。https://t.co/9oo5v4AroD
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
アニメ漫画Game系だと「美少女戦士セーラームーン(1992年~1997年)」のセーラー戦士に直接夢中になった世代、それが「姉様志向」と写って反抗的にちびうさに傾斜した世代二つもネットでは一緒に行動してました。揃って「パイレーツ・オブ・カリビアン(2003年~2007年)」ファン…https://t.co/PYWU0A6CHX
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
そう「パイレーツ・オブ・カリビアン」のエリザベス・スワンは当時の少女達が渇望していた「自らの殻を破って強くなる女性像」をコンパクトに体現する存在であり、そのイメージこそが続いて彼女達に「とらドラ! 」の逢坂大河やSAOシリーズのアスナを選ばせていったのです。https://t.co/LNJvOjSPRZ
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
こうしてインターネット普及を契機にマス・マーケッティングは「消費者主導のムーブメント」をハンドリング出来なくなっていった訳ですね。そしてその最後の徒花として現れたのが「(ウルトラマンとしての)レディ・ガガ」と「(ゼブラ星人としての)M.I.A.」だったという…https://t.co/5jojsj6BiP
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
時の流れは残酷で、今のまですっかり忘れ去ってました。「ゼブラ星人」M.I.A.の前身には「破壊衝動が強過ぎてゼブラ星人として完成する前に自らを破壊してしまった」シネイド・オコナーの存在があった事を。絶対「パリピ孔明」では振り返られない音楽史の暗黒面…https://t.co/CssfUhE455
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
こうした動きが実際の「第三世代フェミニズム運動」のうちどれくらいの割合を占めるのか、不勉強にして私は知りません。しかしとにかく、私が10年前の全盛期Tumbrで遭遇して併呑された第三世代フェミニズム運動のバックボーンは大体こんな感じだったのです。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年5月25日
そんな感じで以下続報…