「諸概念の迷宮(Things got frantic)」用語集

本編で頻繁に使うロジックと関連用語のまとめ。

【用語集】国際SNS上の関心空間におけるNymphet期少女達

2010年代前半、国際SNS上の関心空間においてNymphet層(身体成長速度が少年のそれを追い抜く小学校高学年時代から再び抜き返される中学生時代にかけての少女)が実在する集団として可視化され、かつ「昔は男性も16才で元服していたが今はそうじゃない。女性のNymphet期も延長されてしかるべき」なるモラトリアム延長論が登場した。

実際、当時の国際SNS上の関心空間には(親世代の要望を受けて監視機能強化に勤しんでいたFacebookから逃げてきた)匿名のNymphet期少女達が数十万人単位で群れており、狂犬の様に何にでも噛み付いて多種多様なムーブメントを連続して引き起こしたのである。当時の私は(こじか戦争」においてNymphet期少女達に標的とされながら逆転勝利を飾り、これが「ルーナ・ラブグッド村殲滅戦」における共闘につながった)年長女性層(Elder Ladies)側に与していたが「あれはまだ人間というより獣に近い段階だから」と断言してNymphet期少女達を(ヴィンランド・サガ((VINLAND SAGA,2005年〜)」において「わざと煽って感情的にさせて視野狭窄を引き起こす」手口でアシェラッドがトルフィン を手玉に取り、さらにそのトルフィンが成長後、同じ手口でガルムを手玉に取る様に )あえて手荒く扱う事でかえって逆にキャーキャー喜ばせる展開に衝撃を受けたものである。どんなヴァルハラですか、一体…

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【用語集】「西海岸にはもう何も残っていない」

映画「ソーシャル・ネットワーク(The Social Network,2010年,ノンフィクション「facebook 世界最大のSNSビル・ゲイツに迫る男(The Accidental Billionaires,2009年)」の並列企画)」が東海岸から脱出して西海岸でSNSサイトFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグを英雄として称揚した時点で、既に水面下における東海岸シフトは始まっていた。

とはいえFacebook脱出者の多くの移住先はInstagramで、Facebook自体はこれを買収する事によって顧客流出を最小限に防いだ。衰退するどころか表アカと裏アカの両方を抑えた事で結果として見掛け上の顧客を2倍に増やす錬金術を達成したとすらいえる(そういえば投資家筋の記事でこれを指摘した例を見た事がない。すっかり騙された?)。そしてその分だけ虚業性を強めたのだった。

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【用語集】「ヒロインが本当に狂っていた」ラブロマンス系譜

キューブリックの元には同時に「エクソシスト2」の制作の依頼も来ていたが、最終的にこちらの制作を選んだ。ただし「エクソシスト」第一作で悪魔に憑かれる少女リーガンが統合失調症を疑われ夥しい検査を受けるのと同様、霊魂、超能力「シャイニング」など科学で説明の付かない事象を説明の付く事象と曖昧に描かれており、関与しなかったにせよ影響は少なくなかったと思われる。

ヒロインが本当に狂っていたラブロマンス系譜として「ベティ・ブルー 愛と激情の日々(37°2 le matin/Betty Blue,1986年)」、およびその完全版(1992年)公開による失速を受けての浅野いにおおやすみプンプン(2007年~2017年)」の国際的ヒットが挙げられる。

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【数学ロマン】オイラーのφ関数1/2/3/5/7…と公式e^iθ=cos(θ)+sin(θ)iと多面体定理V−E+F=2の統合

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別に数学書学者としての私は「数学Girl」の様な「チュートリアルとして整備された」数学へのアプローチ自体を否定する訳ではありません。ただ数学書学者としての私は数理の効率的習得自体より「浅瀬でパシャパシャ遊んでただけの筈だったのに、突如未知の怪物に襲われる」シチュエーションそのものに鍛えられたいと考えているだけなのです。年を取れば取るほど、そういう機会がどんどん減っていくものですから…

親族の基本構造 - 内田樹の研究室

多くの人は単一の無矛盾的な行動規範を与えれば子どもはすくすくと成長すると考えているけれど、これはまったく愚かな考えであって、これこそ子どもを成熟させないための最も効率的な方法なのである。

成熟というのは簡単に言えば「自分がその問題の解き方を習っていない問題を解く能力」を身に付けることである。

成人の条件というのは「どうふるまってよいかわからないときに、どうふるまうかを知っている」ということである。

 まぁまさにこれを習得する手段として数学独習は向いているという話なんですね。

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【「諸概念の迷宮」用語集】中国神仙思想の起源と、その「欧米への伝播」

出発点は老荘思想における「神仙境」のイメージの起源。

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  • 前漢紀元前206年〜紀元後8年)の始元6年紀元前81年)に当時の朝廷で繰り広げられた「塩鉄会議塩や鉄の専売制などを巡る討論会)」を後日、桓寛が60篇の書物にまとめた「塩鉄論」においては中央政権側の立場を代弁する黄老思想家や法家と地方豪族の立場を代弁する儒家が対等に争っている。

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  • 後漢25年〜220年)は逆に儒教地方分権の正当化に利用する在地豪族達の全盛期となったが、黄巾の乱184年〜192年)や北方遊牧民の影響力増大といった国家レベルの危機に対応出来ず、かえって治安悪化に備えるべく各地豪族が軍閥化して群雄割拠の時代が始まる事になった。

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  • その一方で知識人を含む多くの民が難を避けて荊州揚州益州交州といった江南四川の辺境地域に移住。これらの地域の文化水準の向上と開発を促して南北朝時代439年〜589年)が準備される展開となる。

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【「諸概念の迷宮」用語集】日本史における「青銅器時代の金属材料調達問題」について。

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実は日本の青銅時代(すなわち銅鏡, 銅鐸, 銅矛, 銅戈, 銅剣, 銅釧(どうくしろ)などが祭祀の道具や在地有力者の威信材として有用活用されていた紀元前1世紀~紀元後2世紀)の研究も同じ問題を抱えており、とりあえず最初期には青銅のインゴットそのものを輸入していたものの、銅の国産化が進むにつれ(これから青銅を生み出すのに欠かせない)錫をどうやって調達していたのかについて定説がないのです。

2018.06.27 松帆銅鐸の原料産地が判明 

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【「諸概念の迷宮」用語集】オリエント史における「青銅器時代の金属材料調達問題」について。

無論今日なお「紀元前1200年のカタストロフ」が実際にどうして起こったかまでは不明のままですが、どうしてそういう展開になったか推測する材料自体は充実しつつある気がしています。

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