別に数学書学者としての私は「数学Girl」の様な「チュートリアルとして整備された」数学へのアプローチ自体を否定する訳ではありません。ただ数学書学者としての私は数理の効率的習得自体より「浅瀬でパシャパシャ遊んでただけの筈だったのに、突如未知の怪物に襲われる」シチュエーションそのものに鍛えられたいと考えているだけなのです。年を取れば取るほど、そういう機会がどんどん減っていくものですから…
多くの人は単一の無矛盾的な行動規範を与えれば子どもはすくすくと成長すると考えているけれど、これはまったく愚かな考えであって、これこそ子どもを成熟させないための最も効率的な方法なのである。
成熟というのは簡単に言えば「自分がその問題の解き方を習っていない問題を解く能力」を身に付けることである。
成人の条件というのは「どうふるまってよいかわからないときに、どうふるまうかを知っている」ということである。
まぁまさにこれを習得する手段として数学独習は向いているという話なんですね。
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