あくまで「Tumbr大粛清(2018年)」までの観測結果からの抽出なので念の為。あと最初に指摘しておくと「何よりもまずタランティーノ監督のアクション映画の大ファン」という共通項は揺らぎません。
Since its been one year of Chainsaw Man Opening why not point out the references. pic.twitter.com/Udo6fpMYfB
— Delta (@Chainsawpedia) 2023年10月11日
川原礫「ソードアート・オンライン ファントム・バレット(SAO Phantom Bullet)」
ソードアート・オンライン(Sword Art Online, Web小説版2002年-,刊行2009年-)第三部。あくまで伝説の類ですが、ソードアートオンラインという作品がネットを通じて国際的に大ブレイクする要因の一つとして翻訳チームの仕事がこの章に差し掛かった時、ガンアクション大好きの中道右派系アメリカ人が熱烈歓迎したからという話もありました。確かにレギュレーションの関係もあって、こんなにも真摯に「銃で自衛せざるを得なかった若い少女の物語」を綴った作品自体、それまでのアメリカには存在した事がなかった?
それにつけても衝撃の「手榴弾心中」場面…
広江礼威「BLACK LAGOON(2001年~)」
引用動画を眺めていても、しっかり古き良き「ガン・アクション」を継承してるのはちゃんと伝わった様です。
時雨沢恵一「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン(SA Alternative Gun Gale Online,2014年~)」
当然「ファントム・バレット」スピンアウトのこの作品も大人気。第二期制作もすでに発表されていたりします。
荒川弘「銀の匙 Silver Spoon(2011年~2019年)」
この作人の背景には確実に、中道右派の間に酪農従事者が多かった事(そうでなくとも幼少時から馬に乗ってきた様な層)が関係していたと思われます。
だが何故かTumbr上での「百姓貴族」の人気は散々…ちなみに作者は今日なお「世界のカリスマ作家」認識…
岡本健太郎「山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記(2011年-2016年)」
この作品については、作品そのものというより日本の狩猟文化が(色々と問題の多い)米国銃文化と比較され、その部分がmemeとして流布したというのが正しいかも。
「誰でも銃が持てる自由」に全米ライフル協会が執着するあまり銃乱射による大量殺人事件が絶えないアメリカと異なり「人格的に問題ない人物だけが銃を持てる」日本の免許制は「まるでサムライの刀」と羨ましく映る模様。
この辺りの話は当時も今もTumbrがアウトドア写真やジビエ料理写真サイトとしてそれなりに認知され続けている事とも深く関わってきそうです。
ここで興味深いのが、現在なお「オーガニック検索」がTumbrで重要な意味を占めてるあたり。実は全盛期Tumbr(特に2010年代前半)最大の特徴は「莫大なデータの紹介(Curation)過程で高速に進行するコンテンツとしての洗練」だったのであり、それが最も発揮された分野の一つが「(Flickrやロシア系ポルノの様な写真データやPinterestの趣味写真の氾濫を出発点とする)芸術の領域に達したフード・ポルノやインテリア紹介写真の洗練」だったのである。なお前者については美麗なヴィーガン料理写真とジビエ料理写真が入り乱れ、しかもしばしば撮影者が重複した事から「PHOTOGRAPHER transcends Food Ideology(写真家は食イデオロギーを超越する)」なる定言も派生。
そんな感じで以下続報…