「諸概念の迷宮(Things got frantic)」用語集

本編で頻繁に使うロジックと関連用語のまとめ。

【暗黒文学論】「男の本質は馬鹿。女の本質は意地悪」?

今回はこの話。

こうして様々な射影を試みてきましたが、数学的構造(Mathematical Structure)として断固不動のままなのが「男の本質は馬鹿、女の本質は意地悪」という部分。

あるお母さんの名言。「男の子は皆バカでヘンです。ちなみにそのまま大きくなるので、オトコという生き物も基本的にバカでヘンだと思って間違いありません。ちなみに、女の子は意地悪。男女両方を育ててみての感想であり確信です。バカと意地悪が共に暮らす人間社会。いろいろあって当たり前ですね」

君の名はAnother Side 」「アースバウンド」における四葉(三葉の妹)の独白

自分の周囲にいる小学生男子集団を見ていて感じることだけれど、男の子の世界は、わざわざ理解しようとつとめる必要もないくらい単純だと思う。

男子の世界は、《 バカ》の二文字ですべて言い尽くせるように思う。男子の世界には、《 バカほど偉い》という単純な法則があり、バカの度合いが高い行動を内輪でやんやと はやして喜ぶ。すると内輪でもっと受けようとするので、ますますバカが煮詰まっていく悪循環なのだろう。

 だから善良なる女子としては、端で見ていて、バカだねえ、と言っておけばいいので ある。男子 にとってバカの二文字は勲章なので、言われれば言われるほど身をよじっ て喜ぶのだ。よくよく考えてみると何やら根本的にねじれた話だ。

ここで興味深いのが「ダーウィンの性淘汰理論(Sexual Selection Theory)」が生物界一般における「雌の次世代に残す遺伝子を選好する側としての権威性」と「雄の意地でも自分の遺伝子を後世に伝えんとする執念」の対比という形で現れないという辺り。例えばジェーン・オスティン流フェミニズムは「19世紀英国ジェントリー階層の仁義なき婿取り合戦」に由来する恋愛術をこう展開します。

  • 教養と客観的観察能力を磨き上げ、適切な殿方を「標的に見定める」事。
  • そうして「標的と見定めた」殿方に「(相手側の立場を尊重し)当人の自由意志のみに基づいて」自分を選ばせる事(しかし実際には自分以外の選択肢を巧みに排除せねばならない)。

そして、かかるミッションにおける最大の障害として立ちはだかるのが「殿方の判別は難しい(いともあっけなく判断結果を裏切る)」という点で「男が本質的に馬鹿である」事がさらにその難易度を引き上げる展開を迎える訳です。

  • 江戸幕藩体制下の日本を訪れた西洋人はその「男女平等性」に驚いている。もちろん身分制撤廃前の前近代の話であり「男女関係の真の平等」が実現していた訳では決してない。武家の「男権制(ただし妻女はただ男性全般に一意に隷属していた訳ではなく運営システムの重要部品として要所要所に組み込まれていた)」や商家の「女権制(息子が産まれてもすぐさま養子に出され、跡取り娘の配偶者の座を巡って番頭達が競わされる)」などが社会に混在している有様、すなわち封建主義的権威システム男女の役割分担の関係が(外国人が一見しただけでは)一意に定まってない様に見えたという事である。こうした全体像をとりあえず数学的構造として「当時の権威主義的圧力を半径、男と女を円周上の対蹠とする円弧」として表す事にする。

  • 数学的構造馬鹿と意地悪」にも、かかる意味合いにおける男女平等化処理を施す事により「男性目線からの貞女と毒婦の峻別」が継続不可能となり「(自分も馬鹿をやる)自由な女」が誕生するが、それなら男の解放は?

すでに手中にある「暗黒文学」を読み解く為の鍵の一つ。そんな感じで以下続報…