まず出発点はここ。
著者は『オイラーの贈物』(海鳴社)で評判をとった。1993年のことだった。京都大学の西村孟名誉教授から文系教養科目として数学を講義してほしいと頼まれ、1年にわたってオイラーの公式だけを教えようと決意した。そのおり試みた講義録からの成果の書物版が『オイラーの贈物』で、徹底してオイラーが用いた複素数(とりわけ虚数の効力そのもの)の意味を理解させることに専心している。次に『素数夜曲』(海鳴社)を書いた。こちらは整数論の世界をたどってみたもので、やはり複素数の理解に初心者を導くためのものになっている。
この2冊とも、持ち前の数学愛、説明のうまさ、ハコビの独得の工夫が目立っていて、類書をよせつけないものがあったのだが、そこに「全方位独学法」といった"計画"や"野心"が、ようするに「やんちゃ」がひそんでいるとは見えなかった。あくまで高等数学学習のためのユニークな攻略本だったのである。
実際「オイラーの贈物」の説明は、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考(独: Logisch-Philosophische Abhandlung、英: Tractatus Logico-philosophicus、執筆1918年、初版1921年)」の様に竹を割った様に明快で分かり易いので、これまでに得た数学知識の総括の柱として利用させてもらおうと思います。
検証には統計言語Rに加え、Rからライブラリ"Ryakas"経由で呼び出せるフリーソフトウェアの汎用計算機代数ソフトウェアYacasも用いました。
Yacas (ˈjækəs, やかす) - Wikipedia
GNU General Public License にしたがった利用と配布が認められているフリーソフトウェアの汎用計算機代数ソフトウェアで、名前は Yet Another Computer Algebra System から来ている。
計算機代数の演算を行うシステムであるため、数式の記号操作ができる。また記号計算および任意精度の数値計算を行うための独自のプログラミング言語処理系を備えている。多くの数式処理操作を実装したスクリプトのライブラリを持っており、新たに実装したアルゴリズムの追加が容易に行えるようになっている。スクリプト言語および実装されている機能とアルゴリズムについての文書が多数用意されている。
たかが高校数学…されど高校数学…