「諸概念の迷宮(Things got frantic)」用語集

本編で頻繁に使うロジックと関連用語のまとめ。

【「諸概念の迷宮」用語集】「封建時代」とは一体何だったのか?

特定の誰かの自由のみを無制限に尊重し続ける体制は、それ以外の人間に一切の自由を認めない専制体制に成り果てる。

ここで述べた「究極の自由主義専制の徹底によってのみ達成される」ジレンマは、体制史上何よりもまず最初に中世的な「領主が領民と領土を全人格的に代表する農本主義的権威体制」から近世的な「必要にして充分なだけ火器と機動力を装備した常備軍を中央集権的官僚制が徴税によって賄う主権国家体制(Civitas sui Iuris)」への推移として現れねばなりません。「主権は宮廷=国家側にあるのか、それとも国民側にあるのか?」なる議論が成立するのは、あくまでその次段階なのです。

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【「諸概念の迷宮」用語集】「イオニア人植民市」クラゾメナイの興亡

元来はドーリア人が建設した都市だった?

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クラゾメナイ古希: Κλαζομεναί

イオニア同盟の一員だったイオニア古代ギリシア都市。アナトリア半島の西海岸、現在のウルラ (Urla) にあたり、イズミル湾の南岸、イズミル西方20マイルほどのところに位置していた。

  • もともとはアナトリア本土にあったが、紀元前5世紀イオニアの反乱のころアケメネス朝から逃れるために海岸にほど近い島に移転。その後、アレクサンドロス3世が本土とつなぐ道を建設させた。

都市には港があり、海に面した平野と南の低い丘に人々が居住していたが、市街地は徐々に移動していった。市街地の北にあった Karantina という島も歴史上のある時点からクラゾメナイの一部となっている。

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【「諸概念の迷宮」用語集】「イオニア人植民市」テオスの興亡

ミニュエス人の建てた都市?

テオス古希: Τέως、TeosないしはテオTeo

イオニア地方沿岸部のキュトリウム (Chytrium) とミョネスス (Myonnesus) というふたつの半島の間に位置していた古代ギリシアの都市。

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【「諸概念の迷宮」用語集】「イオニア人植民市」ヒオス島の興亡

詩人ホメロスの出身地。

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ヒオス島希: Χίος / Khíos

エーゲ海東部に位置するギリシャ領の島。中心都市はヒオス。キオス島とも表記される。トルコ語ではサクズ島Sakız Adası)と呼ばれる。

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【「諸概念の迷宮」用語集】「ドーリア人植民市」ファセリスの興亡

今日ではトルコ人のハイキング・ルート?

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ファセリスPhaselis/Φασηλίς

アナトリア半島(小アジア)にあった古代都市。現在のトルコ南西部の都市アンタリヤの南東約60キロメートル、地中海沿いに位置する。

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【「諸概念の迷宮」用語集】「ドーリア人植民市」ロドス島の興亡

アナトリア半島からクレタ島経由でアフリカ北岸に接続する交易路に深く関連?

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ロドス島希: Ρόδος, Ródos, 英:Rhodes

エーゲ海南部のアナトリア半島沿岸部に位置するギリシャ領の島。ドデカネス諸島に属し、ギリシャ共和国で4番目に大きな面積を持つ。ロードス島との表記も用いられる。

島で最大の都市であるロドスの街は、古代以来港湾都市として栄え、世界の七不思議の一つである「ロドス島の巨像」が存在したことでも知られる。また、その中世期の街並みは「ロドスの中世都市」の名で世界遺産に登録されている。

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